原尾島岡星寮太陽みたいに恐れ多くとても光り輝く
オクトパス女神兼女教皇様の
ITパスポートのお部屋
(問51)



問題 ソフトウェア開発を請負契約で外部委託するときに発注側が行わなければならないことはどれか。


ア 契約前の作業着手の指示

イ 作業者名簿の提出の要求

ウ 作業場所や使用するコンピュータの手配

エ 成果物一覧や納期の提示



解答  エ 成果物一覧や納期の提示



解説
ア 契約前の作業着手の指示とはいったい何かというと、まだ契約をしていないのに作業をしなさいと指示を出すことをいいます。

契約とはいったい何かというと、法律で決められている約束のし方のことをいいます。

契約をするときには、お互いがその約束について納得して、「はい、わかりました。」と言える状態になっていなければなりません。

お互いがその約束についての全部を納得して、その約束をしましょうという話し合いができたときに、この契約という方法で約束をしたことになるのです。

契約という方法で約束をしたときには、契約書など、その約束をいつ、どんな内容でしたかがわかるものをつくって、お互いが持っておくことが多いのです。

もし、この約束のことで問題が起きたときは、その契約書の内容を確認することがあるわけなのです。

作業とはいったい何かというと、指示されたことやマニュアルに書いてあることを、何も気にしないでそのまますることをいいます。

というと、なんとなく仕事と同じではないかという気がしてしまいがちですが、仕事と作業にはちゃんとした違いがあります。

作業は、先ほど説明したように言われたことや決まっていることをそのままするのですが、仕事とは、決められた目的のために何をどうしたらよいかを自分で考えて何かをすることなのです。

つまり、作業は具体的に自分は何をしたらよいのかがわかりやすいのですが、仕事は何をしたらよいのかから自分で考えなければならないので、具体的に何をしたらよいのかがすぐにわかりません。

わかりやすくするために、2つの場面を思い浮かべてみましょう。

まずは作業の場面です。

岡星寮の2階の利用者は、職員の指示に従って箱を折ったり箸を袋に入れたりするのです。

これは、職員の指示があるので、利用者は何をしたらよいかを自分の頭で考える必要はありません。

職員の指示のとおりにこなしていけばよいわけなのです。

次は仕事の場面です。

岡星寮では、年に何回か「岡星寮だより」を発行していて、そこには利用者や職員の書いた記事が載っているのです。

ある利用者が、何か記事を書いてほしいと頼まれました。

頼まれた利用者はいろいろ考えなければなりません。

まず、どんな内容を書くか、点字で書くかパソコンで書くか。

書く内容を決めたら、それについて調べることが必要だったらそれをどうやって調べるかなどなど。

先ほどの作業とは大きく違って、記事を書くという目的のために自分は何をどうしたらよいかを一生懸命考えなければならないわけなのです。

着手とはいったい何かというと、何かを始めることをいいます。

着手の「着」は、つけるという漢字を書きます。

着手の「手」は、人間の手足の手という漢字を書きます。

つまり、この着手ということばは、何かに手をつけるということをあらわしているのです。

「箱折りの作業に着手する」とか、「パソコンの研究に着手する」などのように使うわけなのです。

指示とはいったい何かというと、誰かにさしずすることをいいます。

岡星寮の職員が利用者に、

「食事の用意ができたので食堂に来て下さい。」

と放送するのもこの指示の1つなのです。

利用者はこの放送を聞いて、1階にゾロゾロと下りてきますね。

つまり、職員の指示に利用者が従っているわけなのです。


イ 作業者名簿の提出の要求とはいったい何かというと、お客様が業者に作業者名簿を下さいとお願いすることをいいます。

作業者名簿とはいったい何かというと、ある作業をする人達の情報をまとめた紙やパソコンのファイルのことをいいます。

名簿に書く情報には、主に、氏名、住所、連絡先という一般的なものの他に、生年月日、所属部署、担当業務など、その作業をするために知りたい情報を一緒に書いておく場合もあるわけなのです。

提出とはいったい何かというと、書類や資料などを差し出すことをいいます。

提出という言葉は、書類や資料を市役所などのおおやけの場所に使われるのが一般的なようなのです。

しかし、今は、業者が受託者に書類や資料を渡したり、生徒が先生に宿題を渡したりする場合、つまり、大切なものを誰かが誰かに渡すときにも使われているわけなのです。

要求とはいったい何かというと、何か相手にしてほしいことがあるときに、これをしてほしいと相手に強く求めることをいいます。

この相手は、先生やお店の人のような個人だったり、学校や会社のような組織だったりすることがあるわけなのです。


ウ 作業場所や使用するコンピュータの手配とはいったい何かというと、作業するところと使うコンピュータを用意することをいいます。

作業場所とはいったい何かというと、何かの作業をするときに使う部屋や広場のことをいいます。農作業をするときは、田んぼや畑が作業場所になりますし、調理をするときは厨房が作業場所になるのです。

また、IT関係の作業場所は、いくつかのパソコンが並んでいる部屋が作業場所としてよく使われるわけなのです。

コンピュータとはいったい何かというと、情報処理の作業をするときに、データを計算したり、並べ替えたり、形を変えたりするときに使う機械のことをいいます。

コンピューターの中には、パソコンのように個人が持っていて使えるものや、汎用コンピューターという大量の処理をするためのものまであります。

汎用コンピューターは大きいので、役所などの公共の建物や大きな会社、大学などにしかありません。

また、書き方として、「コンピューター」と「コンピュータ」の2種類が使われているのですが、どちらも間違えではありません。

最近では、一般的に「コンピューター」の方が多く使われるようになってきているわけなのです。

手配とはいったい何かというと、何かをする前に、それに必要なものを用意したり、計画を立てたりすることをいいます。

話し合いをするためには、誰が参加して、いつ、どこでやるかを決めなければなりません。この、いつ、誰が参加して、どこでするかを決めるのが手配になるわけなのです。

情報処理関係では、作業をするための場所を決めて、そこに置くパソコンを用意して、何月何日の何時から始めるか、誰が作業をするかなどを決めることが手配になるわけなのです。


エ 青果物一覧や納期の提示とはいったい何かというと、青果物と納期の二つを示すことをいいます。

成果物とはいったい何かというと、何かをやってできたもののことをいいます。

たとえば、箱折り作業の成果物は、箱折り作業をして折った箱ということになるのです。

食器洗いでは、洗ってきれいになった食器が成果物になるのです。

パソコンでメールを書いて送ったら、そのメールが成果物になるのです。

情報処理で使う成果物とは、ソフトをつくる仕事をしたときにできるもののことをいいます。

この成果物には、ソフトが入ったCD−ROMやソフトの操作説明書、ソフトができるまでにつくった仕様書や設計書などの書類などがあるわけなのです。

一覧とはいったい何かというと、1つのまとまったものの中にどんなものがあるのかがわかるようにまとめたもののことをいいます。

一覧の身近なものとしては、図書目録や用具のカタログなどがあります。

他にも、パソコンのマイコンピュータからハードディスクやUSBメモリを選んで開いたときに出てくるファイル名の表示も一覧と同じわけなのです。

納期とはいったい何かというと、お客様に頼まれたものを渡すときわたす期日のことをいいます。

お客様から何かを頼まれるときは、ほとんどの場合、「この仕事は11月30日までに終わらせて下さい。」とか、「このソフトは12月1日の午前中までには完成させて持ってきて下さい。」といったように、いつまでにお客様にわたす必要があるのかといった指示があります。

このように、「いつまで」というのが納期になるわけなのです。

納期の「納」は、おさめるという漢字を書くのです。

納期の「期」は、期間の期という漢字を書き、これは日や時刻を表しているのです。

つまり、納期とは、いつまでにその仕事を終わらせてお客様のところに持って行くかという期日のことになるわけなのです。

提示とはいったい何かというと、何かをその場に持ってきて見せることをいいます。

このときの「何か」にはいろいろなものがあります。

仕事で使う書類だったり、会議の資料だったり、アンケートの集計結果だったり、提示するものにはいろいろなものがあるのです。

業者さんがソフトの説明書をお客様のいるとこに持ってきて開いて中身を見せるときには、「説明書を提示する」という言い方をするわけなのです。




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